追手門学院小学校 津田克彦 校長先生(当時)インタビュー
追手門学院小学校の特徴を教えてください。
特徴の1つは伝統です。 西日本最古の小学校ですので、伝統を大切にしています。 本校は、昔から最先端の教育を行ってきました。そのために、研究もしていますし、助言をして下さるOBもたくさんおられます。創設者の理念が受け継がれているのだと思います。明治21年の開校時から英会話を採りいれたり、男子校だったにもかかわらず社交ダンスやワルツを教えたのは凄いことですよね。ですから、近代化の最先端を行くのも伝統だと思っています。 生活習慣の中で質実剛健を意識させています。 昔、本校では遠足時のお弁当は日の丸弁当(ご飯に梅干)だったそうです。今でもその伝統を引き継ぎ、遠足におやつは持っていきません。遠足は遊びに行くのではありません。校外に学習に行くのです。1年生の時からそうですから、子どもたちはそのことに慣れていると思います。 しつけに対して、家庭の教育力が低下しているとの声もありますが、私はそうは思いません。ただ、考え方が多様になっていると思いますが、決して低下している訳ではないと思います。
教育方針を教えてください。近代化の方針として、5本の柱を挙げています。 しつけとして、本校では入学試験の際に、「鉛筆・おはしの持ち方」「気をつけ」「休め」「正しく椅子に座ることができる」等を事前に提示した上でテストをしています。それは入試に関係なく、どこの小学校に入学しても当然できていなければならない事だと考えているからです。 「国際教育」として、設立当初から、週1時間の英語を設けています。 「情報教育」については、最新のシステムを取り入れています。 「食育」については、本校は全て完全給食です。今年1月、新西館6階に500名収容できるスカイホール(ランチホール)が完成しました。子ども達は大阪城や生駒山を背景に食事をしています。ランチホールは我々の30年来の夢でした。それは、学習の場と食事の場を分けたいと考えたのが1番の大きな理由です。そして、本校のシンボルでもある大阪城を見ながら食べさせてあげたいと思っていました。 食事を残さないのも思いやりです。この食事を作るのに何人の人が係わっているかを考えさせます。ですから、基本的に残させません。それも、心の教育です。そういうところは徹底しています。それが、本校の良いところです。学校側も徹底しています。今回の新しい厨房の完成を機に5品目にわたるアレルギー別食を用意しています。
学習面の特徴を教えてください。受験にこだわらず、本人の持っている力を伸ばしてあげたいと考えています。ですから、できるだけ個々に対応できるように、スタッフを揃えて指導しています。 昨年度で、約80%の児童が外部進学をしています。その子が一番伸びるだろうと思う学校に行ってほしいと思います。勿論、本学院には2つの併設中・高校があります。有利な内部進学制度がありますので、そこで伸びると思われる子には、併設校を勧めています。 卒業生の方で本校に子どもを入れたいという方は多いです。学年の2割程度が卒業生の子弟ですね。卒業生が我が子を本校に入学させたいと考える1番の要因は、本校の「礼儀・しつけ」教育のようです。それから、「感動」ですね。小学校時代に「感動」の体験が多ければ多いほどよいと考えています。たくさんの感動を与えることができるような授業や行事を日々、展開しています。 教師の指導力には自信があります。やはり、小学校ですから「学級担任力」と「教科指導力」を向上させ、きちんとした教育、安心・安全な教育を提供するように努めています。そのために先生の研修も数多く行っています。例えば退職された公立の元校長先生お二人に先生方の指導をお願いしています。 学校というものは、全員が行きたいと思う楽しい学校が1番良い学校だと思います。 子ども達にとって毎日生き生きと楽しい学校生活の送れる学校を目指して頑張っています。
取材協力 幼児教室 けいkids+
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