第22回
神奈川では、面接も始まり、いよいよ本年度の入試もスタートしました。長いと思っていた夏休みもあっという間に終わってしまい、やり残したことの多さに、焦りを感じているのではないかと思います。入試本番を一番良い状態で迎えるために、何をどう学習したらよいのか。とくに、これから毎日行うべき課題は何かをお伝えします。
学校によって多少の違いはあるにせよ、ペーパー試験のある学校では、ペーパーで8割5分以上の得点をしないと、合格は無理でしょう。基本問題の多い学校では、9割以上の得点が必要です。入試まで1ヶ月半前後を残した今の時期、与えられた課題が理解できないということは、ほとんどないはずです。しかし、実際にペーパーテストを受けてもらうと、その得点に大きな差が出てきます。なぜでしょう。いろいろな理由は考えられますが、典型的な理由は以下のような点です
1.問題の意図が1回の指示で十分聞き取れていない
2.時間内に解答できない
3.△を書くべきところで○を書いたり、赤でやるべきところを青でやったり・・・と答え方が指示通りでない
4.せっかく正答しているのに、となりの子の間違った解答が目に入ったばかりに、自分のものを直してしまう
こうした、聞き取りに関する点で、分かっていながら得点できないケースが目立ちます。
「家ではできていたのに、どうしてテストになると点が取れないのか」という質問に対する答えの多くはこの中にあります。これが子どもの実態です。また、一人で学習する場合と、集団でテストを行う場合との「場」の違いが、出来-不出来に大いに関係しているのです。とするなら、これから1ヶ月少しの時間を、最後の仕上げとしてやるべき課題は、「正確に聞き取る」練習と「スピード」を高める練習を徹底することです。
理解する-しないのトレーニングは、夏に相当やってきたはずです。これからは、それを得点に結びつけるトレーニングを毎日やるべきです。こらから入試本番まで、何から手をつけるべきか。やる課題が多すぎて、整理できていない方のために、「毎日行うべきこと」を、列挙しますので、参考にしてください。
一番良い状態で試験を迎えるために、これから毎日行うこと
@ 聞き取り練習
(ア)読み聞かせ
(イ)入試問題最低一日2問
(ウ)問題の指示の聞き取り…問題文を復唱させるトレーニング
(エ)聞き取り練習に最適な問題集
長い話を聞いてすべての領域の問題を解く問題集(4冊)
ひとりでとっくん 「ゲームブック」(1・2)
A スピードトレーニング
・頑張ればできるという意識を育て、自信を持たせる
(ア)パズル
(イ)ひも通し
(ウ)作業性の高いペーパー問題(飛び石・方眼を使った迷路・じゃんけん表の読取り)
B 暗算練習
・毎日5分間練習
C 常識問題
・学校側が子どもたちに得点させるべく作った問題であるため、ここでは絶対点を落とさない。そのために、繰り返し練習する
D 毎日、その日にあったことを親子で話す
・毎日あったことを聞いてあげて、それについて質問する
・親子の会話を日常化しておく
E 料理・食事に関するお手伝いをできる限り毎日行う
入試本番までに、テストの感覚を鈍らせないために、こうしたことを毎日繰り返すことが大事です。これからの1ヶ月は、これまでの2〜3ヶ月に匹敵するくらい、密度の濃い学習ができるはずです。その中で、以上列挙したことを毎日行い、分かっていながら得点できない状況を少しでも改善してください。
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