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HOME>こぐま会代表 久野先生に聞いてみよう! 33

 こぐま会代表 久野泰可先生に聞いてみよう!

読者の皆様から、幼児教育や小学校受験学習についてのご質問やお問い合わせを多く頂戴いたします。また、問題集や教材の使用方法についてのご質問も増えております。
小学校受験新聞では、幼児教育、小学校受験学習、教材の使用方法など質問について、幼児教育実践研究所 こぐま会 代表 久野泰可先生にお答えいただき、皆様の家庭学習の参考にしていただければと思っております。


家庭学習や教材、小学校受験に関することなどの質問を受け付けております。ご質問の多いものの中から弊社で選び、久野先生にお答えいただきます。

 

 

第33回

親が働いているため、小学校受験に不利になるのではないかと心配しています。「働く母親のお受験」についてアドバイスがありましたら、お願いします。

久野泰可先生からのお答え

母親が仕事を持っていると、受験に不利になるのではないかという噂はよく耳にしますが、そんなことは一切ありません。母親が仕事していることで、最初からマイナス点がつくことはありません。そういうことで子どもを差別しないということは、願書の家族欄を見れば明らかです。昔は、名前・年齢以外に仕事や勤務先等を書く欄がありましたが、今では、名前と年齢だけ書けば良いようになっている学校や、備考欄として自由に書くようになっている学校が多いのではないかと思います。私の記憶では、ある時期からそのような形式になったはずで、親の学歴や仕事等で、子どもを差別しないという指導が、管轄機関からあったはずです。

 

ただ仕事を持っていることで、「学校の行事に支障なく参加できますか?」等は面接のとき聞かれる場合がありますが、その質問をされたからといって不利になるということはありません。今年も、お母さんが仕事を持つご家庭もたくさんの合格をいただいています。

 

「働く母親のお受験」にとって一番の悩みは、学習時間の確保と、子どもと接する時間が少ないことから起こる様々な問題です。学習時間の確保や教室への送り迎えについて皆さんが、どのように工夫されているかといえば

1. 通うクラスは土曜日にする
2. 日曜講座などを積極的に利用する
3. 朝型の学習を早いうちから実行する
4. 時間が足りないため、課題として与えられているペーパーを取捨選択し、枚数を減らして行う
5. 時には、おじいちゃんおばあちゃんに協力してもらい、家庭学習の時間を確保する
6. 父親の役割をはっきりさせ、子育てに相当参加してもらう

 

また、お父さんとお母さんが夏休みをずらしてとり、お互いの休みの時に集中して「夏季講座」に参加させたり、しばらくの間お母さんが休職したり、お父さんが出来る限り休みを取って、教室につれてきたり・・・・とその努力は大変なものです。
仕事を持たないお母さんの場合と比べると、確かに学習時間は限定されますが,その分時間を有効に使っていますし、短時間に集中して行うため、子どもにとっても気持ちは集中させやすいと思います。いつも忙しいお父さんと一緒にいる機会が増えて・・・と喜んでいる子どももいるくらいです。ですから家庭学習の時間確保の問題は、いろいろ工夫すれば解決出来るし、他のお子さんと比べて「学習時間」が少ないから・・・と心配しなくても十分対処できますので、それぞれのご家庭にあった学習法を編みだしてください。きっと乗り越えられるはずです。

 

問題となるとすれば、接する時間が少ない分、御両親が仕事を持っているご家庭で起こりやすい悩みは、

1. 子どもと会話する時間が少なくなる
2. おじいちゃん、おばあちゃんにあずけるために、どうしても厳しさがなくなる
3. シッターさんにお願いする関係で、わがままな振舞いになる場合がある

 

 

そうしたことで形成される人柄が、実際の試験でマイナス評価になる場合はあるかもしれません。特に言語を介した発表力と、人間関係における安定感・満足感に支えられている「集中力」に欠ける場合がまま見られます。そうしたことをどのようにカバーしていけば良いのか、そこは父親に協力してもらわないと解決できません。忙しい毎日だからこそ、工夫して乗り切るところに、家族が一丸となって取り組む「お受験」があり、それがかえって効果をもたらすこともあるはずです。何事もマイナス思考にしないで、不利に思われる条件をうまく活用して、前に進んでください。

 

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