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夏休み前に出来ていた問題が、最近やってみたら出来なくなっていました。なぜですか。どのように対処したらよいでしょうか。
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久野泰可先生からのお答え
理由は、いろいろ考えられますから、実際に問題を解かせて、どのように間違うのか見てみないとなんともいえませんが、考えられる理由はいくつかあります。
1. 夏休み前には出来ていたということですが、本当に理解して出来ていたのかどうか一度疑ってみる必要があります。解き方を教え込まれ、そのやり方で出来ていたのではないか。子どもは本当に理解していなくても、ペーパー等で出来てしまうことがあるということを知っておくべきです。
2. 以前は単純な問題だけであったので混乱は少なかったはずですが、今は過去問を含めいろいろなタイプの問題に接し練習してきたので、少し混乱が起こっているかもしれません。
3. この時期になって、ある課題が理解できないということはほとんどありません。しかし模擬テストなどで同じような問題が出た時、解けないということはよくあることです。その原因が、その問題の理解ということより聞き取りのミスであったり、余分な要素が入っていたので混乱したり、問いかけの仕方が逆であるためどのように解いたらよいのか解らなかったり、作業手順を間違えたり・・・・と間違う原因はいくつか考えられます。ですから間違えた原因をしっかり分析し、その対策を考える必要があります。
4. 夏休みに相当難しい問題も練習しているため、易しい基本問題をかえって難しく考えすぎてしまうミスもよく見られます。
以上のように原因はいくつか考えられますが、いずれにしても、その対策を考えなくてはなりません。
1. もう一度基本問題に戻り点検してください。
2. その際、合っていても間違えていても、答えの根拠を言葉で説明させてください。答えは合っていても説明できないようであれば、まだ十分理解できていないと判断すべきです。
3. 同じ問題を違う角度から質問してみてください。その中で逆思考的な設問が可能であれば、それも取り入れてください。
4. 余分な要素が入っていても、きちんと問題を整理し、それに答えていけるかどうかを点検してください。
基本がしっかり理解できているかどうかの確認は、単に最初の頃学習していた易しい問題を当てはめて行うのではなく、いろいろな角度から質問して行ってください。考え方の基本が身についていなければ、最近の「新しい問題」・「一度もやったことない問題」を自分の力で解いていくことは到底できません。
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