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HOME>こぐま会代表 久野先生に聞いてみよう! 12

 こぐま会代表 久野泰可先生に聞いてみよう!

読者の皆様から、幼児教育や小学校受験学習についてのご質問やお問い合わせを多く頂戴いたします。また、問題集や教材の使用方法についてのご質問も増えております。
小学校受験新聞では、幼児教育、小学校受験学習、教材の使用方法など質問について、幼児教育実践研究所 こぐま会 代表 久野泰可先生にお答えいただき、皆様の家庭学習の参考にしていただければと思っております。


家庭学習や教材、小学校受験に関することなどの質問を受け付けております。ご質問の多いものの中から弊社で選び、久野先生にお答えいただきます。

 久野先生に質問がある方はこちらから

 

第12回

 

最近の成績を見ると、志望校変更を考えなければいけないかもと感じるようになりました。志望校変更の決断は、いつごろまでにしなければいけないものなのでしょうか。

 

久野泰可先生からのお答え

  

学校説明会も始まり、今年受験する皆さんは志望校選択で、いろいろ考えなくてはならない時期になりました。
基礎学習も終了し、またこれまでの模擬テストの結果の推移などを踏まえ、志望校変更などを検討されている方も多いと思います。第1志望校の決定はできるだけ早くすべきですが、現実的には受験直前に決めた方も大勢いらっしゃいます。少なくとも願書提出までには決めなくてはなりませんが、明らかに試験日が重なることを知りながら、複数校出願する方も大勢います。
私の経験では、試験日前日に最終的に決めた方や、一日目の試験の結果を見て、重なってしまった2日目の試験に行く学校を決めた方もいらっしゃいます。受験番号によっては同じ日に併願できるケースも出てくるため、こうしたケースが実際に出てくるのです。

 

これまで、機会あるたびに強調してきましたように、小学校受験は「学力試験」の結果だけで合否が決まるわけではありません。ですから模擬テスト等の結果だけで志望校を変えてしまうことには、大きな問題があります。それは模擬テストの結果がよくて学校を変更する場合とその逆のケースも当然あるわけです。しかし総合された実力で合否が決まっていくわけですから、学力以外の視点も持ちながら志望校変更は考えるべきです。その際大事ないくつかの観点を挙げるとすると、次のようになります。

1.学校の教育方針を本当に理解しているか。また、その方針が家庭の考え方と合致しているかどうか

2.どうしても入学させたいという気持ちを強く持つことが出来るか

3.子どもの性格が試験内容や試験方法において有利に働くかどうか

4.通学時間は大丈夫か

5.上級校へのつながりをどう考えているか

 

このような点を踏まえて志望校の選択・変更を考えるべきです。

変更の決断はいつまでと言うことは一概に言えませんが、問題は学校の出題傾向にあわせた学習に出来るだけ早くから取り組む必要があり、そのためには第1志望校の決定は早くしなくてはならないのです。
ペーパー重視の学校なのか、個別テスト中心の学校なのか、また数が中心なのか、図形が中心なのか・・・いろいろな違いがあるため、勉強を徹底して直前に志望校を最終決定すればよい中学以降の入試とは、小学校入試の場合は違います。ですから志望校の変更もあるという前提で対策を考えるとすれば、こぐま会が週一回行っている「教科前基礎教育」のような授業を、受験する学校に関係なく徹底しておくことが必要です。そうした土台がないところで、学校の出題傾向に合わせて過去問だけを解いていくようなやり方では力は身につかないし、志望校が変わったとき大変困ります。どの学校に行くにしても、幼児期に身につけておくべきものの見方・考え方をしっかりさせておけば、志望する学校が変わっても、あわてることはありません。

遅くとも夏休み前までに、第1志望校を決定しておかないと、いろいろな意味で対策が遅れてしまうことになります。
直前になって変更しても大丈夫な子は、基礎がしっかり出来ている子どもです。これから迎える夏休みのがんばりで、子どもたちの学力は相当伸びます。特に月例の低いお子さんが頑張り始める時期です。ですから子どもの成績はもう伸びない・・と決めてしまわないで、最後まで頑張り続けてください。第一志望校として、どうしても入れてあげたい学校への想いをどれだけ強く持つかということも、とても大事なことです。志望校変更によって力が抜けてしまうことのないようにしてください。最大の山場を迎える夏休み前に力が入らないのでは一番困ります。

  

  

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