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「ひとりでとっくん365日 06号」の学習方法と注意点について教えて下さい。 |
久野泰可先生からのお答え
ひとりでとっくん365日 06号は年長4月の学習になります。
こぐま会の授業においては基礎段階の「ステップ3」に相当します。基礎ではありますが、入試でよく出される内容もたくさん入っています。基本となる考え方を身につける時期ですから、ペーパー学習の前に具体物やカードを使った学習を徹底してください。05号の内容と併せ、この「基礎3」でしっかり身につけておくべき重要テーマを5つほど掲げたいと思います。
@ 単位の考え方
A 方眼上の位置
B 数の等分
C 同図形発見
D 図形系列
この5つの課題の学習ポイントを簡単にまとめてみましょう。
“単位の考え方”
小学校入試で問われる考え方は、直接比較・間接比較・個別単位の3つです。最後の段階である普遍単位は、小学校入学後の課題で構いません。特に3つの内容のうち、個別単位の考え方は、さまざまな形で応用されますのでよく学習しておいてください。あるものを「1」と考えたとき、それがいくつ分あるかを考え、比較するものです。「マッチ棒8本分の長さ」とか「タイル6枚分の広さ」という見方をしっかり身につけてください。
“方眼上の位置”
方眼上の位置は、縦軸と横軸の関係でひとつの場所が決まります。方眼上のある場所を、「下から〜番目の右から〜番目」と説明できるように練習してください。そして同じ場所について、4つの違った言い方ができることも、しっかり学習して身につけてください。また、3×3方眼上の位置の記憶も入試でよく出されますので、練習してください。
“数の等分”
数の等分は将来の割り算の基礎になるものです。具体物ではできても、ペーパー作業になるとできないということがよく起こる問題です。余りの出ない数の等分は、間違いなくできますが、余りが出てしまう場合の等分作業が見通しを持ってできるかどうかが問題です。具体物でよく練習してからペーパー問題に挑戦してください。また、12までの余りの出ない等分については、反射的に答えがでるくらい徹底して練習してください。
“同図形発見”
昔からある問題ですが、図形課題の中では、図形構成に次いで良く出される課題です。記憶の問題と絡むこともあります。細かいところをよく観察しないと間違えてしまうことが多い問題です。どんな観点で観察したら良いのかを意識化させるためには、細かな違いを言葉で説明させる練習が有効です。また、欠所補完の形式で出されることもありますので、構成能力も高めておく必要があります。
“図形系列”
並び方の規則性を発見し、空欄を埋めていく問題です。並ぶものの中で図形が多いため、「図形系列」と呼んでいますが、実際には図形以外のものも並びます。位置の変化であったり、方向の変化であったり、数の変化であったり…いろいろありますので、図形以外のものもたくさん練習してください。口ずさんで解決できない場合は、指送りの方法で解決するようトレーニングしてください。同じものが2つ並ぶ場合などで間違いが見られますので注意してください。
以上あげた5つ以外にも、「順対応」や「私は誰でしょう」など、入試に絡む問題もあります。また、最近はあまり出題されなくなりましたが、模写の応用としての「点図形」があります。入試問題としては昔からある典型的な問題ですので、繰り返し練習してください。斜めの線の模写が難しいと思います。また、「対称図形」の形をとって出されたり、「重ね図形」の中身になったり、他の課題と複合化されて出される場合がありますので、その対策もとっておいてください。
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