第4回
三年保育の幼稚園は今月から始まります。初めての母子分離や集団生活を送られる方もいらっしゃると思います。また、ご両親もお子さま以上に不安でいっぱいのことでしょう。子どもたちは徐々に集団生活に慣れていきます。慣れるまで時間がかかる子もいますが、一ヶ月を過ぎたころには先生やお友達の名前も覚え始め、ペースをつかめるようになるでしょう。幼稚園生活は始まったばかりです。ぜひ焦らずに園生活を楽しんでください。面談などでお子さまの様子は伺えますが、疑問に思ったことや、質問は溜めずに先生方に相談をすることをお勧めいたします。相談を通して、解決の糸口が見えてくることもあり、気持ちにゆとりも生まれてきます。
今回は二年保育受験までの半年の間にご家庭でできることについてお伝えいたします。
1.基本的生活習慣の見直し
幼児にとって一番大切なことは生活習慣が身についているかどうかです。以前のコラムでお伝えしましたが、早寝、早起きはできているでしょうか。身の回りのことは自分でできるでしょうか。偏食など偏りなく食生活ができているでしょうか。生活習慣といってもいろいろあります。一日を振り返り、できていない点をもう一度見直してみましょう。
2.聞く力・話す力
この年齢の幼児は、日々、言葉をたくさん吸収し、語彙数が増えてくる時期です。それに伴い、自分の思いを相手に伝えられるようになり、会話が成り立っていきます。そこでご家庭でしていただきたいことは、しっかりとコミュニケーションをとることです。その時に大切なことは、ご両親が「しっかりと話を聞いてあげる」ことです。お母さまはとくに家事などでお忙しいことと思いますが、きちんと向かい合うことが何よりも大切です。お子さまも聞いてくれるからしっかり話すのです。また、お母さまの姿を見て、自分自身も話が聞けるようになってきます。もちろん一回二回で簡単には身につきませんが、日ごろの接し方次第で変わります。会話を通して、その中からことばを覚え、理解して使えるようにもなっていきます。お子さまとの時間を心がけてください。その積み重ねが大切なのです。
3.数
数の理解度は生活に深い関わりを持っています。湯舟に浸かり10まで数えてから出るという経験は、どこのご家庭でもあることでしょう。また、おやつの時に数を数えながら配ったり、お手伝いを通して、物のまとまりを表す言葉を覚えていきます。こうした経験から数唱、計数などを自然のうちに学んでいきます。実際の考査でも数を含む指示行動が出題されます。5までの数が中心に出題されますが、2と3の数を記憶させたり、分配させたりという出題がある幼稚園もあります。ご家庭では10個ぐらいの具体物を用意し、その中から指示された通りの数(5まで)を取り出すという学習を中心に取り組んでください。ただし過剰な学習や、形だけの教え込みは逆効果です。ミニトマトが大好きだからといって、毎回数えさせられて嫌いになってしまったお子さまもいらっしゃいます。お子さまにとって無理なく楽しく学べる工夫をぜひしてください。
最後に
上記の他にもやっておかなければならないことで、ご家庭でできることはたくさんあります。幼稚園によっては運動能力・手先の巧緻性なども出題されます。これは、3歳児としての基本的身体能力が備わっているかを確認しています。しかし、できたからよくて、できなかったからダメというわけではありません。取り組む姿勢や意欲、理解力も重要です。バランスのとれた子どもらしい子が求められています。そのために、日ごろからお子さまが興味や関心が持てるような生活を心がけましょう
4月以降、幼稚園や小学校のホームページが更新されるところが多くあります。説明会の日程や願書配布日、考査日などの様々な情報が掲載されていますので定期的に確認をするようにしましょう。また、2年間の幼稚園生活後には、当然ながら小学校の生活が続きます。必ず小学校の説明会にも参加して、どういう教育を行っているのかをしっかりと確認しておくようにしましょう。
次回は実際の出題問題についてお伝えいたします。
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