第1回
2歳から3歳へ、3歳から4歳へとなる頃は、知的面・精神面・肉体面と大きな成長が見られる大切な時期です。その大切な時期に、一体何をしなければならないのかと不安に思われる方も多いと思います。ですが、決して焦らずに、正しい情報収集をして、色々な物事にじっくりとご家族で取り組んでいただきたいと思います。
こぐま会では、2歳児クラスから年長クラスへと一貫した方針で指導を行っており、2年保育の附属幼稚園受験をお考えの方に『2年保育受験クラス』を開講しております。今後、幼稚園受験における注意点や実践内容を、このコラムを通してお伝えしていきたいと思います。お子さまの課題やご家庭ですべき事などの
ご参考にしていただければと思います。
1.1年間の大きな目標
@生活習慣の自立
A5領域(未測量・位置表象・数・図形・言語)の基礎課題習得
B手先・運動機能の技術発達
この3つを柱として、こぐま会では授業を進めております。3歳児にとって必要な力と附属幼稚園が求めている力はお子さまの経験により大きく左右されます。遊びから学ぶ、公共の場から学ぶ、大人から学ぶ…日常生活すべてが知識として吸収されていきます。したがってペーパー上だけで教え込んでも何の意味もないことは言うまでもありません。私たち大人が3・4歳児の発達を理解して、さまざまな角度から具体物を用いて体で感じさせて、頭で考えられるように導いていくことが大切です。
@生活習慣の自立
・衣服の着脱、食事、排泄など生活習慣の自立を促します。集団生活を送るためには、自分の身の回りのことは自分で行うことが前提となります。この時期は、やっと自分の思うように身体が動かせるようになってくる頃です。また、気を利かせて大人が手伝おうとすると嫌がり、自分で行おうとします。時間がかかり結局できないこともありますが、そのチャレンジする経験が成長へとつながっていきます。
・集団生活で大切なのが、お友達との関わりです。同じ場所にいても、別々に遊んでいる子どもがまだまだ多いです。しかし、回数を重ねる毎に徐々に慣れていき、一緒に遊べるようになっていきます。家族という集団から一歩踏み出し、友達と遊ぶ楽しさを知ることから始まります。
A五領域の基礎課題習得
〈未測量〉
・量に即した言葉を正しく使う
「大きい‐小さい」「多い‐少ない」「長い‐短い」など
・最大(小)級を判断する
・4段階の系列化ができる
・対応、比較の方法を理解する
〈位置表象〉
・上下の位置関係の理解と言語化
・前後の位置関係の理解と言語化
〈数〉
・10までの数を正確に数える(計数)
・たくさんのものの中から、指示された数(1〜5)だけ取り出す
・配る、分けるなどの作業を経験する中で、数の操作の意味を理解する
・生活用品の名称、用途を正しく言える
・用途による仲間集め(分類)ができる
〈図形〉
・ピクチャーパズルを構成する
・つみ木、プレートを使った自由構成(何かに見立てて構成する)と見本構成ができる
・基本図形の特徴とその名称を理解する
〈言語〉
・自分の思いを言葉で相手に伝える
・お話を静かに聞く
・主語、動詞を使ってお話作りができる
B手先・運動機能の技術発達
〈手先の巧緻性〉
・ハサミを正しく使う
・色塗りを丁寧に行う
・製作活動を意欲的に楽しめる
・目と手の協応動作、左右の手の協応を高める
〈運動機能〉
・全身をのびのびと動かし、協応動作をしっかりする
・リズム感を養う
・全身を十分に動かし、バランス感覚を養う
・順番を待つ
・約束、ルールを理解し、活動する
2.保護者の心構え
幼稚園受験をするにあたり、有名幼稚園だから、エスカレーター式に上へあがれるから、高い学力を期待して、などの理由をあげられる方もいらっしゃると思います。確かに幼稚園受験の魅力であることと思いますが、やはり一番大切なのはご家庭の教育方針です。どのような大人になってほしいか、そのためにどのような成長過程を与えたいかなど、家庭と幼稚園の教育方針の一致が一番大切です。そのためには、日ごろからご両親間でのコミュニケーションが必要です。
入園試験ではお子さまの力だけではなく、願書や親子遊び、面接などを通しご家庭を細かく見ています。幼稚園の説明会や行事に参加することはできますが、そのために事前にどのような園があるか調べておく必要があります。
ご家庭の方針を考えながら幼稚園の情報収集をしていきましょう。そして、その幼稚園の合格に向け日常を過ごしていただきたいと思います。
次回はどのような附属幼稚園があるのかの特色についてお伝えいたします。
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