そそもそも、志望校に合格するということは、その後6年間あるいはそれ以上の期間に渡ってその学校の名前を背負って通うということです。
つまり小学校入試とは「スタート地点」であり、多くの人が間違えがちですが、試験官の先生方は「合格」を目標達成のゴール(=終着点)という視点で見ているのではないということをまずしっかりと把握しましょう。
このような逆転の発想で「合格する」ということを正しく捉え、適切な対策を進めていけば、志望校合格は必ず可能です。
では、小学校入試の考査で学校側が合否のポイントとしている「本質」を考えてみましょう。
入学後に
@学校側が用意する教育・授業を理解吸収してくれる子供であるか
A毎日元気に安全に通ってくることができる子供か
B6年間の学校生活を円滑に送ることができる子供と家庭か
という点です。
まずはこの視点に基づいて
ペーパーテスト・行動観察(絵画・制作・運動等を含む)テスト・面接が行われるのだということを認識する必要があります。
「ペーパーを何枚やった」「運動ができれば良い。絵の練習をひたすら…」ということが「合格」に向けた対策ではありません。
長年小学校入試に携わり、多くの卒業生の「生の声」を聞いてきたミック幼児教室では、
1.お話をしっかりと聞いて考える力
2.社会性・協調性が身についた品位ある子供らしさ
3.入試を突破するための本物の自信
これこそが、合格するために必要な「本質」であると考えます。
1.お話をしっかりと聞いて考える力をつけるために
ペーパーテスト・行動観察テストでは指示の聴き取りや理解が十分であるか、年齢相応の知力が身についているかを考査されます。従って家庭では言葉を増やすために絵本の読み聞かせはもちろん、お子様との会話をたくさん行うようにしましょう。目にするものの名前や成り立ちしくみを丁寧に教え、お子様の話にも真剣に耳を傾けるようにします。子供が語りかけてきたときは、決して「忙しいから、後で」とか、口先だけで「ふん、ふん。」と適当な反応をしないようにしてください。子供にとっては、自分の話を十分に聞いてもらえるからこそ、人の話も聴けるようになるのです。
また、言葉で「考えなさい」と言ったところで、幼い子供にとって何をどう考えたらいいのかは見当もつきません。大人と違ってまだ経験も少なく、未熟な子供にとっては実際の経験、本物に触れる体験の積み重ねを通して、徐々に判断力が養われていきます。お父様お母様が率先して「わぁ、すごい!」「これは何だろう?」「なぜだろう?」という驚きを示しながら子供の興味関心を引き出し、生活経験を豊かにしていくことが重要です。その積み重ねにより子供は自分で判断し考えて行動できるようになっていきます。
2.社会性・協調性が身についた品位ある子供らしさとは
取り留めもないことに「なぜ、どうして」という疑問をひたすら投げかけ、小さなことにも大喜びをして感動の声をあげる喜怒哀楽の感情表現が豊かな姿は、非常に子供らしい姿と言えます。しかし、自由奔放、我儘放題ではいけません。家庭での躾をはじめとして、成長に従って、徐々にご近所の方々や幼稚園などの小さな社会に出て行くようになると、みんなが快適に過ごすためにルールやマナーを守らなければいけないこと、周囲の状況に応じて我儘を我慢しなければいけないこと、自由奔放ではいけないことを学んでいく必要が出てきます。
生き生きと自由に反応する子供らしさを大切にしながら、楽しい時は思い切り楽しむ、やるべき時はしっかりとやるというメリハリと、どんなに楽しくても周囲への配慮を忘れないけじめが身につくように1つひとつ教え諭しながら経験を積む必要があります。幼い子供にとってその言動の第1の見本は、ご両親の姿です。家庭でご両親から「してはいけないこと」「しなければいけないこと」を丁寧に教えていくようにしてください。
特に集団ゲームや自由遊びのようなお友達と皆で何かを行う考査では、子供らしさとメリハリ感、けじめある行動はとても重要です。
また、多くの私立小学校は建学の精神を大切にしながら、時代の変化に対応した教育を行っています。制服・校章・ランドセルのいずれもがその学校が長きに渡って大切にしてきた伝統の象徴です。学校の創設者をはじめ学校運営に携わってきた多くの先生方、卒業生に守られ受け継がれてきた伝統を背負うにふさわしい家庭と子供であるかという点を私学は特に重視します。それは経済的に裕福か、親が高学歴なのか、と言った表面的な姿がどうこうということではありません。
一緒にいて心地良く、言動に良識が感じられる親子であるかという点が重要です。特にお子様に対してはブランド物で身を固めたり、ただ紺色の洋服を着せていれば良いというわけではありません。小奇麗に身を整え、挨拶や返事が正しくできるよう丁寧に躾を行い、場をわきまえ自分で判断した行動がとれるように1つひとつ親が手本となって教え諭すようにしましょう。
また、願書・面接を通して、親の教養や人間性も判断されますから、信頼できる教室の先生の指導を素直に仰ぐようにしてください。
3.入試を突破する本物の自信とは
ある程度成長してくればたとえ子供でも自分の得意不得意ははっきり認識できます。また、周囲の人の反応(親・友達など)を通して、自分ができないことは良くないことだと言う優劣の感情も持つようになります。それはやがてできない子にとっては劣等感に、またできる子にとっても過度の優越感を生んでしまう可能性を秘めています。
小学校受験に向けた学習とは、その後生涯にわたって続く長い「勉強・学問」の入り口であり、同時にこの入口からその後の道が続く重要なスタートですから、子供達にとっては楽しく豊かに学んでいくことが、重要です。したがって、人と比べて優劣をつけ、過度に競争心をあおる形での競争は意味がありません。人間というものは、個々に得意不得意があって当たり前ですから、過去の自分と比べてどれだけ進歩・上達が見られるかということを問題にするようにしましょう。そして何よりも重要なのは目標の達成に向けてたゆまぬ努力を続けること、その努力の積み重ねを評価することです。それにより子供達はやればできる、自分は家族や先生に励まされてこんなに頑張ってきたこれからも困難を乗り越えることができる、というまさに「本物の自信」を身につけて、入試という関門を見事にクリアすることができるようになるのです。
ミック幼児教室 ホームページ
http://www.mic-kyouiku.com
|