学校行事や父兄参観などで活躍するスリッパは、日本で誕生したと言われています。
かつて海外との交易を絶っていた鎖国を解いて開国した明治初期の頃、外国人にとって「畳の生活」は馴染めないものだったと言います。
靴を脱いで部屋に入るという習慣がないので、靴のまま履けるスリッパを考え出し、それが今に伝わっているそうです。
それでも洋式建築の少なかった時代には、スリッパが一般に普及することはなかったようですね。
昭和30年代の後半から団地が建ち始め、高度経済成長と共に洋式建築の広がりが一気に進みました。
畳の和室一辺倒だった日本人が、フローリングなどの洋間を好むようになったのです。
すっかりライフスタイルが変化すると、一般国民の間にもスリッパが定着していったと言います。
皆さんが「スリッパ」と聞いて思い浮かぶのは、底の平らな、左右のないタイプではありませんか?
歩くとパタパタとかかとに当たり、階段を上がる時は脱げないように気をつけなければなりません。
長い時間履いていたら、足の三里が痛くなってしまったなどということはありませんか?
一般的に、長い間、このタイプのスリッパが日本中に定着していました。
ですから、一昔前の参観日は、あちらこちらで「パタパタ」「スタスタ」という音が響いてもいたのですね。
やがて、コンパクトにたためる携帯用スリッパが流行しました。
専用ケースに入ったり、共布でできたポーチに入ったりして、学校用にと準備されて玄関の片隅に置かれたご家庭も多かったと思います。
最近は、少しかかとに厚みを持たせたサンダルタイプが増えて参りました。
これが思った以上に歩きやすいのです。
ハイヒールのように高くては疲れてしまいますが、底が平らなものも案外疲れてしまいます。
人気のタイプは、ヒールが3〜4cmぐらいのものですね。
疲れにくく歩きやすい。
そして、パタパタ音がありません。
何より、ちょっとあるヒールが足元をスッキリ見せてくれるのです。
パンツスタイルにも合うため、今は一番人気のスリッパとなりました。
お受験をされる場合は試験当日だけでなく、学校説明会や見学会、何かと訪問する機会が増えますね。
そのような時は、清楚な服装に合わせて黒や紺色のスリッパがお似合いですし、好まれています。
服装だけでなく、足元にも心配りをなさって好印象に。
H20年7月26日
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