■建学の精神
○キリスト教の信仰に立つ教育 〜第二里を行く〜(マタイによる福音書第5章41節「人もし汝に一里行くことを強いなば、共に二里行け」)
たとえ人に強いられた仕事であっても、自分の仕事として積極的に受け止め、真剣に取り組む人でありたい。
○田園の教育 〜武蔵野の自然に親しむ教育〜
「自然の風雨は子ども達を鍛え、自然の草木は頭脳を養う。子どもは、人間が教うべきにあらずして、自然の中より自ら学びとるべきである」
○魂の故郷 〜むさしの学園での生活を通して、「自分は大切にされた」という気持ちを持って巣立ってほしい〜
■教育目標
○やわらかな情緒の育成
○基礎学力の定着
〜全ての学習の基礎となる日本語の読み書きと、数学の基本語彙ともいうべき計算の力を定着させること〜
■教師の役割
むさしの学園の教師は、自分の教室に出勤し、子ども達を迎え、帰るまで一緒に 過ごします。子ども達のほんの小さな「困ったこと」・「話したいこと」をすぐ に受け止めるように努めます。
○「教えるのではない、伸ばしたい、愛の翼で引き出したい」
一人一人の子どもが持っている小さな芽をできるだけたくさん見つけ、子ども自身が自分の長所を伸ばそうとするのを見守り、手助けする。
○「教師という存在が重要な教育環境である」
という自覚を持ち、「よく遊び、よく学ぶ。よく食べて、よく眠る」という子ども達の仕事が全うされるように、常に気を配る。
○「松なら松らしく育てる」・「同じ松でも一本一本、育ち方がちがう」
一人一人の子どもの成長のリズムを大切にし、個性の違いを受け止める
■教育の特徴
○個別学習
・国語個別学習 日本語の習熟は全ての学習の基礎となります。そこで、むさしの学園では、1年生から3年生まで「読み書き」と名づけた個別学習を行っています。
この時間は、「読書表」という図書リストに基づき、文章を写し書きし、音読します。
子ども達は、数多くの文章に触れて、書き、声に出して読むので、自然と読み書きの力をつけていきます。
読み書きには個人差がありますが、その違いを当然のことと受け止めて、子ども達一人一人の現在を認め、子ども達を励ましていきます。担任以外にも補助教師がつき、個別に対応していきます。
・算数個別学習
5・6年生では、受験用問題集を用い、4年生までの基礎の上に応用力をつけることを目指します。進度は一人一人異なるので、担任のほかに、補助教師がつき、個別に対応していきます。
○算数学習
・わたしたちのさんすう 水道方式による教科書「わたしたちのさんすう」を1年生から4年生まで使用します。補助教師も入って、一人一人のペースに対応できるように努めます。
・素過程(そかてい)
四則演算は、算数学習の基本です。そこで、瞬時に答えを出せるように制限時間内で問題を解く素過程の学習を2年生から4年生まで行います。2年生ではたし算・ひき算、3年生ではかけ算、4年生ではわり算を扱います。
この学習を通して子ども達は計算力をつけます。教師は、物事をやり遂げた時の達成感を子ども達に味わってほしいと願っています。
○国際理解
4・5年生では、英語のあいさつ、簡単な日常会話を中心とした国際理解の教育を行います。歌ったり、スキット(寸劇)をしたり、楽しみながら異文化に触れる時を持ちます。
6年生は、中学校入門レベルの英語を学習します。
○コンピュータ
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年生では、コンピュータの使い方を学習します。基本操作を学んだ後は、アルファベットでの入力を学習し、タッチタイピングの習得を目指します。また、ローマ字入力を学習し、文章を打ち込む練習をします。ワープロソフトやデジタルカメラを用いた作品作りも行います。
○野川の時間
水曜日の昼休みから2時間、お弁当を持って、徒歩5分ほどの都立野川公園に出かけます。学年の枠にとらわれず、原っぱでかけまわったり、サッカーをしたり、川で水遊びをしたりと、大自然に抱かれて、こころゆくまで、ひたすら遊びます。
穏やかな情緒を育成し、遊びを通してコミュニケーションの力をつけていきます。
○園芸
各学級で小さな畑を持ち、植物を育てます。子ども達が自ら耕し、種を蒔き、草取りや水遣りなどを行います。
失敗もしますが、春にきれいな花が咲いたときや秋の収穫では、子ども達の目が輝きます。
学級園は子ども達の興味を惹くものがいっぱいです。理科で学習したことを体感できる時間ともなります。
○聖書
むさしの学園は、キリスト教に基づいた教育を行います。そこで、全学年、週に1時間、聖書の時間を設け、それぞれの段階に応じた教育を行っています。
クリスマスが近くなると、聖書の時間だけでなく、「野川の時間」なども使い、キャンドル立てを作ったり、手製のクリスマスカードを作ったりすることも始まります。中でも、
2学期の音楽科の授業は、その多くを、12月のクリスマス礼拝に行われる「イエス様降誕劇」の練習に振り当てます。子ども達は、それぞれの学年の役割と力に応じて賛美歌やクリスマスキャロルを歌い、5年生が歌に沿って演じます。
また、1・2年生では、手話にふれる機会を設けたり、3・4年生では、障害を持った人々への理解を深める学習をしたりします。
○リトミック
1・2年生では、音やリズムを生きたものとして感覚的にとらえるため、リトミック(ダルクローズの音楽教育法)を取り入れています。音楽の基礎となるリズムや音の感覚を養い、体で表現していく活動をします。
○器楽合奏
春の新1年生歓迎音楽会、冬のクリスマス祝会では、1,2年生で練習する鍵盤ハーモニカ、3,4年生で練習するソプラノリコーダー、5,6年生で練習するアルトリコーダー、ベル、チャイムを中心とした合奏をする。
上手に合奏することを競うのではない。未熟な演奏力でも、合奏に加わると自分一人の演奏では得られない感動が得られる。普段の地道な練習で向上した演奏力を実感する喜びもある。
○美術 各学年、2時間続きの時間を取ります。図画工作の域にとどまらず、人としての心の感性を豊かにし、人格を形成することを目的とします。
実際の生活の中で、創造的に作り出す力を養い、三次元の表現に力を入れています。
また、美術には思いを伝えるコミュニケーション手段の役割があることを伝え、指導します。
■生活の特徴
○お弁当 むさしの学園では、創立以来、お昼には、我が家の味、お弁当をいただいています。一人一人、それぞれ違う愛情のこもったお弁当をいただき、人との違いを認める機会ともなります。
お弁当が作れない時には、数種類のパンと飲み物を注文することもできます。
○掃除・労作
自分達の学び舎は、自分達の手できれいにします。これも創立以来の伝統です。教室、廊下、お手洗い、玄関等は、ほぼ毎日、自分たちの分担を楽しみつつ掃除します。最終の授業が終了してから掃除を済ませ、下校となります。
また、年に数回は、校庭、校舎裏、排水溝などを全校で一斉に掃除する労作も行います。それぞれの力に応じて、草取り、石拾い、土ならし、一輪車やリヤカーでの運搬等に汗を流します。
■行事
○臨海学校
2年生は4泊5日、3〜6年生は7泊8日の日程で、千葉県岩井海岸で実施します。この臨海学校は、子ども達がとても楽しみにしている行事です。
一週間もの長期合宿生活は、お互いの理解を深め、また、たくましさを育てます。 高学年の臨海学校では、沖合での一時間遠泳に挑戦します。級友や教師達の励ましを受けながら、自分の力で泳ぎきるという貴重な体験です。完泳したときの達成感は、本当の宝物となります。
きれいな空気を吸い、太陽の光をいっぱいに浴びる一週間で、子ども同士、子どもと教師は、心の深いところで関係を築くことができます。これは、子ども達の心身の発達にとってかけがえのないものです。
○高原学校
栃木県那須高原で行われる5泊6日の高原学校66年生だけの行事です。6年生のペースでいろいろな経験ができます。
異文化体験、歴史体験、湿原の中を小鳥の歌をききながら散策したこと、歯を食いしばって茶臼岳登山に挑んだこと等、高原学校でなければ体験できない毎日は、きっと一生の思い出となることでしょう。
○むさしのめぐり
月に一回程度の頻度で、近場への小遠足を行います。武蔵野の自然を何よりの教室としてきた伝統を踏まえ、都立野川公園のほか、武蔵野公園、浅間山公園、武蔵野の森公園などに出かけます。
是政の府中市郷土の森公園や博物館にも出かけています。
○クリスマス礼拝・祝会
12月、イエス様の誕生をお祝いし、家族の方々と一緒に、クリスマス礼拝を持ちます。
子ども達は、それぞれの学年に応じて受け持った賛美歌やクリスマスキャロルを歌い、5年生が降誕劇を演じます。
礼拝の後には、器楽合奏や合唱の会を開き、出席者全員で、クリスマスをお祝いする楽しいひと時を過ごします。
■進学先
○男子 麻布、開成、学習院中等科、暁星、慶応中等部、啓明学園、攻玉社、佼成学園、国学院久我山、聖徳、巣鴨、西武文理、世田谷学園、東京電機大学、桐朋、日大二、日本学園、法政一、本郷、武蔵、明星、明大中野八王子、明法、立教新座、早稲田
○女子 桜蔭、大妻、大妻中野、吉祥女子、共立第二、恵泉、啓明学園、光塩女子学院、晃華、国学院久我山、駒沢女子、実践女子学園、渋谷教育学園渋谷、女子学院、西武文理、東京純心、東京文化、桐朋女子、日本女子大学附属、日大二、富士見丘、文華女子、三輪田、明星学園、武蔵野女子学院、明星
■Q&A
Q:キリスト教の行事・活動としては、どのようなものがありますか?
A:全学年で、週に一時間、聖書の時間を取り、聖書や賛美歌に触れます。
また、毎週水曜日には、全校礼拝を行い、毎日のお弁当の前には、お祈りをささげます。
行事としては、クリスマス礼拝・祝会があり、この時期には、各種の活動をします。
学校として教会に通うことをお願いしたり、特別な団体への加入等をお願いしたりすることはありません。
Q:キリスト教に基づく教育とのことですが、家庭の宗教が異なっても入学できますか?
A:信仰の問題は、個人の自由ですから問題ありません。
ただし、上記のようなキリスト教に関わる行事・活動には参加していただきますことをご承知下さい。
Q:不審者等への安全対策はどうなっていますか?
A:校門を二重にし、内側を常時施錠しています。登校時、下校時は、担任教師が開門し、見守ります。他の教師が最寄り駅、経由駅まで見送ります。
防犯カメラや警視庁への直通警報装置も設置してあります。
また、教職員は、不審者の侵入に備えて、護身術の訓練を定期的に行っています。
Q:どのような中学受験対策がありますか?
A:対策としては、5・6年生の算数で、受験対策問題集の時間を取り、
担任以外に補助教師がつきます。
その他、高学年では各教科の問題集を扱います。
低学年での計算力の徹底、読み書きの徹底も、受験勉強の大切な基礎となっています。
進路指導に際しては、お子様の個性に合った中学校をご一緒に考えていきます。
卒業生の生きた声も参考にし、ご相談させていただきます。
■児童居住地域一覧表
こちらをご覧下さい
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