日本女子大学附属豊明小学校には、様々な地域から交通機関を利用して児童が通学しています。
副都心線の開通により、今後、更に通学範囲が広域になる可能性があります。
大地震による交通機関の停止の時どのように対処するのか、防災訓練などを行い、児童の防災に対する知識や意識を深めようと今回「学校宿泊体験」を企画しました。
学校宿泊体験の目的は、
@学校宿泊体験を通して、地震など自然災害に対する心構えを学ぶ。
Aクラス、学年のお友達と共同生活を行い、協力することや指示を聞いて安全に落ちついて行動できるようにする。
B引渡し訓練を行い、家族で防災について話し合う。
です。
また、当校は5年生から3泊4日の宿泊行事が始まります。4年生から宿泊を経験することでスムーズに5年からの宿泊行事を行えるようにするのも今回の学校宿泊体験の狙いでもあります。
児童たちの目的とは別に、先生方も様々な目的を持ってこの宿泊合宿に臨みました。
災害時に実際に誘導するのは先生方ですので、自分たちの訓練や経験を積む意味でも、この合宿に対する先生方の目的意識も高いように感じました。
取材をしてみると、今回の宿泊合宿だけではなく、当校は普段から防災に対する心構えがしっかりしていることに気付かされます。
例えば、毎週給食に乾麺を使用し、いつ災害が訪れても乾麺などの食材が切れないようにしていたり、電気水道が止まりトイレを流すことが出来なくなったときは室内プールの水を使用できるようにしています。また、備蓄食料を多く用意していたり、倉庫には防災グッズだけではなく、児童のメンタル面のことも考えて遊び道具もたくさん保管しています。壁には保護者の方が作成した避難場所マップが貼ってあり、普段から児童の防災意識を高めています。
このような防災意識の高い学校だからこそ、今回のような学校宿泊行事と防災訓練を兼ねた企画を考え、実施できたのではないでしょうか。
今回の学校宿泊体験にあたり、「災害想定を主とする校内宿泊体験検討委員会」を立ち上げ、長い時間検討を重ね、準備に大変な労力を割いたとお聞きしました。
今回の「第1回 学校宿泊体験」は児童も、保護者の方も、そして先生方もそれぞれが多くのことを学びました。
この学校宿泊体験をきっかけにして、ご家庭で防災についてをよく話し合い、いつ災害が起こっても正しい判断と迅速な行動が行えるようになることを学校は期待しています。また学校側も、災害時に児童を保護者の方に安全に返すには、教員たちがどのように行動すればよいのかを普段から考えています。
日本女子大学附属豊明小学校の防災意識の高さを感じ取ることができた学校宿泊体験でした。
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