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小学校受験新聞TOP> こぐま会 幼稚園受験コラム TOP  > 第5回

 

掲載 2013年5月10日

 

第5回

  実際の出題問題について @

 

 

    

 

5月に入り、色々な幼稚園でホームページが更新され始め、説明会や入試日程を発表しています。半年後の試験に向けて、ご家庭でも頑張っていることと思います。さて、そこで今回と次回のコラムでは、実際の過去の入園試験の内容を領域毎にお伝えいたします。

1.未測量
未測量は、出題傾向としては少ないですが、具体物やボードを使用して出題される場合が多いです。問題を解くというよりは「大きい・小さい」「長い・短い」「多い・少ない」「高い・低い」などの言葉の理解ができているかがポイントとなります。幼児の場合は「大きい」や「長い」などは理解できていても反対を表す言葉の時に、全て「小さい」となりがちです。これは、幼児が最初に行う量経験が「大きい・小さい」ということからのためですが、ご家庭で間違った使い方をしてしまった場合には、その都度正しい言葉を教えてあげてください。また、自分で量を作り出す経験もさせてあげてください。そうした日常生活の中で量に対する感覚が身についていきます。

・三段階の大きさの異なるぬいぐるみに、大きさの合うパンをあげる (学習院幼稚園)

・先生が示すジュースと同じ量のものを探す (白百合学園幼稚園)

・ブロックで作られた高い木と低い木を見てどちらが低いか答える (田園調布雙葉小学校附属幼稚園)

 

2.数
数は、入試の中でもよく取り上げられる課題です。5までの数を中心に計数・分配・数を含む指示行動を中心に、出題されます。計数は、5までは確実に数えられるようにしましょう。また、机の上に出ているものを数えるほかに、たくさんの中から指示された数を取り出すことができるようにしましょう。それができて、初めてその数を理解したといえます。数領域はこの他にも、分類・多少判断・同数なども出題されます。園によっては難しい問題もありますが、数の理解とともに設問の理解も必要になります。

・先生の手におはじきを2個(5個)のせる (学習院幼稚園)

・うさぎにミカンを2個とリンゴを3個持っていく (雙葉小学校附属幼稚園)

・つみ木を3個ずつ5つの皿に入れる (暁星幼稚園)

 

3.図形
図形領域は数領域同様に出題率が高く、構成を中心に出題されます。構成の中でも平面構成・立体構成・自由構成・見本構成など様々です。「積む」という経験が大きく左右されます。また、全体の中のどの部分を作ろうとしているのかなどの思考力が求められます。何を作ろうか考えて、それに向かい作り上げていく自由構成をたくさん行ってください。そうした中で構成力が身についていきます。

・つみ木で自由に構成する (学習院幼稚園・暁星幼稚園・田園調布雙葉小学校附属幼稚園 他)

・つみ木で見本と同じように構成する (お茶の水女子大学附属幼稚園・学習院幼稚園・暁星幼稚園 他)

・触索で同じものを探す (白百合学園幼稚園・田園調布雙葉小学校附属幼稚園)

 

4.言語
言語領域は大きく分けて3つの単元(話の内容理解・お話作り・同頭音)が中心となります。話をしっかり「聞く」「話す」ということは生活の基本となることです。質問に答えられたから良いというのではなく、親子や友達とのコミュニケーションを通し、この2つの力を身に付けてほしいと思います。お話作りは、絵カードを見ながら作っていくのが一般的ですが、自分の実体験を重ねて話すと作りやすいです。また、その絵カードの中の人物や動物の気持ち(思いや、なんと言っているかなど)も聞いてあげると、話に盛り込みながらイメージも膨らんでいきます。同頭音はとても難しい課題です。「『き』のつく動物を教えてください」「『に』のつくものを持ってきてください」「『あ』のつくものを言ってください」などが過去に出題されています。

・話の内容理解
(学習院幼稚園・暁星幼稚園・田園調布雙葉小学校附属幼稚園・桐朋幼稚園・ 雙葉小学校附属幼稚園・立教女学院短期大学附属幼稚園天使園 他)

・お話作り
(学習院幼稚園・暁星幼稚園・田園調布雙葉小学校附属幼稚園 他)

・同頭音
(学習院幼稚園・田園調布雙葉小学校附属幼稚園 他)

 

「位置表象」の領域についてはあまり出題されませんが、上下関係・前後関係・位置の対応・位置の記憶などは、出題されてもおかしくない課題になります。生活空間の中から「机の上の本を持ってきてください」など位置に関することも行っておくようにしましょう。この他にも記憶、運動、行動観察、手先の巧緻性、常識課題などがあります。次回はそうした出題問題についてお伝えいたします。

 

    

 

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