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自由学園初等部 美術工芸展レポート

 

自由学園初等部 美術工芸展レポート

自由学園では4年に1度、美術工芸展を開催しています。

幼児生活団、初等部、女子部、男子部、最高学部の学園全部をあげて行なう大きな展覧会です。

どのような美術工芸展なのか取材してまいりましたのでご覧下さい。

取材 H20年11月21日

 

 

美術工芸展パンフレットから

自由学園美術工芸展の歴史は、学園創立2年目の1922年6月に開かれた作品展覧会にさかのぼる。このたび第29回目を迎えることが出来たことを嬉しく思う。女子部第8回卒業生を中心に1932年に設立された自由学園工芸研究所の学園の美術教育に果たしてきた役割も大きく、今日まで第一線で活躍されている画家、彫刻家の先生方にご指導をお願いしてきたことは、学園創立以来、「本物」を大切にされた創立者の思いを受けついだものであり、諸先生方には心から感謝申し上げたい。
自由学園の美術教育は一日24時間、一年四季折々の学園生活に根ざしたものであり、この美術工芸展も「生活即教育」の一つの発表の場としてご覧いただけると幸いである。

学園長 矢野恭弘

 

子ども時代を子どもらしく夢中に生きる。
そんな当たり前のことができにくくなっています。
子どもらしい生活とは何でしょう。今、目の前にあるものを 「よくみる よくきく よくする」 ことです。
初等部の教育は 「よくみる」 の実践です。
見たものを自分なりに表現してゆく
自分たちの生活を彩り、豊かにしてゆく
そういう力を養います。

初等部部長 中村弘之

 

初等部

初等部の美術教育は、日々の生活に根ざし、恵まれた周囲の自然と深く繋がっています。季節は、時には新緑を生み、また豊かな収穫を与えてくれます。土に触れて働いたり遊んだりした子どもたちの手は、泥だらけになります。そこから新しい発見が生まれ、色や形として表現されたものが生まれてくるのです。

 美術指導 大村富彦



 

 

 

様子

受付の様子 初等部広場
学園内の木や枝を使って4年生が作りました。 5年生の角材で作った人物です。 1年生:どんぐりの風船・おしゃれな木
6年生:建物(木材) 初等部の会場内の様子。  
  女子部のお姉さんたちもたくさん見に来ていました。「これやった〜」初等部時代を懐かしんでいました。 たくさんの方が初等部の会場に足を運んで下さいました。
   
     

 

 

初等部の作品(会場内)

   

 

児童の様子

初等部の児童たちと一緒に、自由学園美術工芸展を回りました。

初等部の児童の様子と共に作品をご覧下さい。

 

最初は初等部の会場から。 自分の作品を見つけたようです。  
  何をそんなに驚いているのかな? 上級生の作品を見る児童たち。
2階に飾ってある絵を見ています。 体育館横の広場にある6年生の作品を見ています。
出発にあたり、先生から注意を受けています。手前にあるのは作品です。 木々の間を抜けて女子部の会場に向かいます。 広い学園の中を歩いて行きます。自然が豊かな学園です。
女子部会場前の広場です。 女子部は13歳〜18歳の児童が在籍しています。  
初等部の児童の目にはどのように映ったのでしょうか。
女子部の見学を終え、男子部会場に向かいます。
男子部会場の様子です。 この橋も児童の作品です。実際に渡ることが出来ます。  
男子部らしくダイナミックな作品が展示されています。    
  真鋳を熱して打ち付ける実演も行なっていました。 興味深々の児童たち。
かなづちを持たせてもらうと、予想以上に重かったようです。 次は幼児生活団の作品を見に来ました。  
懐かしむ児童もいました。
最後は初等部校舎の横にある最高学部にやってきました。 これなんだろう?
   
     

 

 

 

案内係りの5年生が昼食をとっていました。 こちらも案内係りの児童たちです。 こちらは男子部会場横にある喫茶室の様子です。
学園内でつくったパンやケーキを食べることができます。   パン2つと梅ジュースをいただきました。梅ジュースは学園内でとれた梅で作ったものです。美味しかったです。その他、自由学園那須農場で生産されたミルクアイスなどもありました。

 

 

 

所感

4年に1度開催される自由学園美術工芸展を取材させていただき、規模の大きさにとても驚きました。
開催している3日間で約8000人の方が見に来られるそうです。卒業生は勿論のこと、近所の方も楽しみにしている美術工芸展で、会場には色々な年代の方々が来られているのがこの美術工芸展の特徴です。
初等部の作品はレポートの通りですが、初等部の敷地に入るとすぐに、4年生が学園内の木や枝で作成した動物たちが迎えてくれます。
この最初に目にする作品が実に自由学園初等部らしい、豊かな自然を感じさせる作品ですので、来場された方たちの心を見事にひきつけていました。
開催されていた3日間はいずれも快晴で、取材を行った初日も、芝生の緑の上に児童たちの作品がいきいきと展示されていました。
会場に入ってみると、作品の多さと、バラエティに富んだ制作方法に驚かされます。
初等部の児童は他の学部の作品を見て周りました。お兄さんお姉さん達の作品や、後輩たちの作品も全て見学しました。感心する声、興味を持った時の声、懐かしむ声、うれしそうな声、など数多くの声を耳にすることが出来ました。
作品を見て回るだけで、自由学園の生徒たちがどのように成長していくのかを感じることができる美術工芸展でした。

 

 

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