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小学校受験新聞TOP「新傾向の問題にどう取り組むか」 2015>第9回

 

掲載 2015年10月11日

 

第9回

 行動観察の新傾向

 

 

  

 

小学校入試における行動観察は、何のために・どんな評価観点で行われるのでしょうか。
その点が誤解されているために、準備教育が大きく歪んでいます。決して「お行儀」を見ているわけでもありません。ましてや、ペーパー問題と同じように、与えられた課題が「できたか−できなかったか」で判断されているわけでもありません。
「こういう場合には、こうしなさい」的な「型」を教え込む訓練が盛んに行なわれていますが、そうしたやり方を小学校側が求めているわけではありません。それだけでなく、そうした「型」を教え込む準備教育を小学校側は批判しています。
幼児教室での「型」の教え込みは、子ども一人ひとりの個性を埋没させてしまい、好ましくない・・と批判しています。我々は、そうした小学校側のメッセージを真摯に受けて止めるべきです。
小学校側が、行動観察で求めているのは、ある課題が「できたかーできなかったか」ではなく、そうした課題を通して、その子らしさを発見し「どんな家庭環境で育ってきたのか」、「入学後の集団生活において問題行動を起こさないか」、「学習を支える意欲・自立した判断力が備わっているのかどうか」・・・そうした観点で評価しているはずです。ですから、行動観察の評価観点は、今の子どもたちにとって最も欠けているのは何なのかが議論され、時には学内事情も加味されて決まっていくのだと思います。

「遊べない子は伸びないんだよ」と言われた、ある校長先生の言葉が今も思い出されますが、最近話題の、ジェームズ・ヘックマン氏の著書(幼児教育の経済学)にあるように、「認知能力」だけでなく「非認知能力」もこれからの人材育成には大事です。そうしたことを大学入試も含めたすべての「入学試験」で見ようとする動きが高まってきています。その意味で、小学校入試における行動観察は大変よく時代にマッチしているし、学科試験と同じくらい重視されているのです。こぐま会で、行動観察を担当し、願書・面接対策を担当している廣瀬氏によれば、最近の行動観察のキーワードは、「和」の精神、すなわち、どれだけ協力できるかどうか、人の立場を重んじ、自己主張するだけでなく、相手の言うことをよく聞き、相手の立場に立ってものごとを考えることができるかどうかが評価の中心になっているということです。その上で、最近の傾向を次のようにまとめています。

 

[評価観点の変化]
1.出る釘は打たれる。 好まれるのは、出しゃばらない、自分を出しすぎない、控えめな子。自己アピールをしすぎない子が望まれる。

2.協調性のある子、集団の中でルールを守って調和が取れる子。自分をしっかり表現しつつも、それ以上に人の話に耳を傾けることができる子が望ましい。

3.口数が多すぎるのは好まれない。

 

[出題内容の変化とその評価に関し]
1.小グループによる課題制作のポイント。
話し合いの場面では出過ぎないこと。逆に、たとえ発言できなくても気持ちだけでも最低限参加していれば評価される。また、制作の際のチームワークが大事。そのためには、仕切らないこと、しゃべり過ぎないことに気をつける。

2.グループに分けず、全員で一斉になにかを行う課題が増えてきている。
ダンス、じゃんけんゲーム、ボール送り、ごっこ遊び、バケツリレーなど。
その際、和を乱さず調和がとれているかどうかが評価のポイントである。また、どんなに大勢の中にいてもきちんと参加しているかどうかを見られている。 一人ぐらいやらなくても大丈夫というのはダメ。ヒントは学校の運動会や合唱にある。

3.ゲーム性のある課題が増えてきた。中でもじゃんけんが必要な題材が多い。

4.行動観察の考査においては発表する力も大事であるが、それ以上に、言葉でなく、身体で表現する力が前にも増して求められてきている。

5.コミュニケーション能力の解釈を誤解している人多い。小学校が求めているそれは、何も話し好きとか、フレンドリーとかそういうことではない。人の立場に立って考えることができるかどうかということ。だから大人しいのはダメというのも違う。逆に人の話も聞かないで話しすぎるのは嫌われるので要注意。

 

こうした点で実際の行動観察の内容を見てみると、「何が大事か」がはっきりしてきます。昨年度の行動観察の内容を少し抜粋してご紹介しますので、参考にしてください。

 

2015年度の入試問題紹介


【聖心女子学院初等科】
1.じゃんけんゲーム
・3人ずつ1列に並んで、前、後ろ、前、前、前にジャンプする。最前列の子ども同士でジャンケンをして、負けたら最後尾につく。3回ほどジャンケンを行う。音楽が止まったら別のお友達とグループを作り、それを2回ほど行う。

 

 

 

 

 

2.指示行動《ボール運びリレー》
*机の下のカゴの中に、ドッジボール大のボール2個、バンダナサイズほどの小さい風呂敷2枚、普通サイズの風呂敷1枚が入っている。
*二人一組で行う。

 

 

 

 

 

・カゴからボールを取り出して机の上に置き、小さい風呂敷で1個ずつ包む。風呂敷にそれを載せて、お友達と協力して運び、ポールを回る。机のところまで戻ったら、ボールを取り出して小さい風呂敷と一緒にカゴの中に戻す。次の子たちに風呂敷を渡し、リレーが終わるまで座って応援する。

 

【早稲田実業学校初等部】
@集団ゲーム(フープ支えゲーム)
・組み立て式のフープの輪を、5人でそれぞれの指1本で支えながら立ったり座ったりする。グループでどうすればうまくできるか相談してから行う。

A創作ダンス(動物模倣)
・黒板にキリン・ゴリラ・サル・ゾウの絵が描かれている。みんなで相談して振り 付けを決めた後、歌を歌いながら動物の真似をして踊る。練習を何回かした後、本番を行う。

B集団ゲーム(ボール転がしとボールキャッチ)
・最初に先生にゲームの遊び方とルールを教えてもらう。その後みんなで相談して、転がす人とキャッチする人を決めて遊ぶ。

【ルール】
フープの中に5個のボールが入っている。先頭の子がボールを1個取って、キャッチする子に向けて転がす。キャッチした子は、受け取ったボールを転がして返す。返されたボールをフープの中に入れて、次の子に交代する。全員がボールを転がしたら、キャッチする子を交代する。キャッチする子は、マットから出てボールを取ってはいけない。マットから出て取ったボールは、キャッチした子が自分でフープへ戻しにいく。

C集団ゲーム(ボウリング)
・ペットボトルでボウリングをする。みんなで順番を決めて、1人1回ずつ行う。
*黄色の線のところから投げ、青の線のところで待つ。
*倒れたピンは、ビニールテープの目印のところにみんなで並べて直す。


 

 

 

 

 

 

 

【雙葉小学校】
(忍者ごっこ・自由遊び)
*最初に、ぬき足、さし足、しのび足の歩き方と、頭を上下させず、さささと歩く歩き方を教わる。課題の間、その歩き方を使い分けて指示通り行動する。
@川渡り
・床に置かれた飛び石を跳んで、向こう岸まで渡る。川に落ちたり、ワニに食べられたりしないように気をつける。
*飛び石は、滑り止めのついたうすいマットで、直径30pほどのもの。

 

 

 

 

 

A的当て
・けむり玉(マジックテープがついたボール)を的に当てる。当たると忍者の先生から「当たりましたね」と言われる。
B忍者屋敷作り
・大きめのやわらかいつみ木や、布、気泡入り緩衝剤(プチプチ)、段ボールを使って、みんなで忍者屋敷を作る。

 

 

 

 

 

C自由遊び
・ @〜Bの課題をそれぞれ4〜5分ほど行い、終わったら自由遊びをする。太鼓の合図で自由遊びをやめ、お片付けをして整列・退室する。

 

 

【東洋英和女学院小学部】
1.じゃんけんゲーム
*教室に入ってそのままの順番で緑の線の前に一列に並び、全員で行う。
・前にいる先生とジャンケンゲームをする。「最初はグー、ジャンケンポン!」で、負けた子どもとあいこの子どもは、床に体操座りして待つ。勝った子どもは続けてジャンケンをする。

2.集団制作《野原にいる生き物作り》

*4人グループに分けられ、そのグループごとに床の大きな紙(黄緑)の周りに座って行う。
*カゴの中に入っているクーピーペン1セットと、おり紙、シールを使う。
@おり紙を三角に折る→山向きに置き、左右の角を上に折る(チューリップの形)→真ん中のとんがりを少し折ってネコの頭にする。
Aシールを裏返しに丸めて輪にし、ネコを大きな紙に貼る。
Bもう1つ作っても良いし、別のものを作っても良い。もし作ったら、また大きな紙に貼る。
Cネコの周りに絵を描く。

 

 

 

 

3.指示行動・巧緻性
*一列に並んで体操座りで待つ。
*はじめに、2人の先生によるお手本を見せてもらう。
*2人ずつ同時に行う。
@番号を呼ばれたら、床の2つの四角の中にそれぞれ入り、スタートを待つ。
A「よーいはじめ!」の合図で、2つの四角の間にあるカゴから長めのひもを取り、お腹の前で蝶結びする。
B蝶結びができたら、両腕を横に開き、片足を上げて、「1、2、3」と数える。
Cひもをほどき、カゴに戻す。
D緑の線の左端からスキップで斜め方向に移動し、教室の角の線のところまで行く。
Eカゴの中から4つの黄色いボール(スポンジ)のうち2つを取り、教室の後ろの角の線のところに戻って、そこからカゴに2個投げ入れる。
Fケンケンで緑の線の右端まで行き、イスに座る。
Gお皿からお皿へ、箸で4つのビーズをつまんで移す。できたら、先生が 「はい、いいですよ」と言うまで、お行儀良く座る。
H「はい、いいですよ」と言われたら、列の端について体操座りをする。先頭の子がスタートしたら、左に詰めていく。

4.自由遊び
*手先の巧緻性・絵画制作の課題が終わった子から順次行う。特に注意はない。
*おままごと、フラフープ(3本)、つなぎブロック、輪投げ(4本)、的当て、ビニールプールに入ったビーチボール多数が用意されている。
・いろいろな道具がある場所で、自由に遊ぶ。

 

【学習院初等科】
1.魚釣り
・ビニールシートの上に、魚やイカ、タコがたくさん置かれていて、糸の先に磁石がついている釣り竿で釣る。ビニールテープの線から中に入ってはいけない。1日目は、白い魚やイカ、2・3・4日目は、青い魚やタコをできるだけたくさん釣るよう指示がある。
*それぞれの生き物にはクリップがついている。

2.動物模倣
*4〜5人のグループで行う。
*ウサギ、ペンギン、ヒヨコ、ゾウ、ウシなどのお面が用意されている。
・グループのみんなで相談して、5種類のお面の中から誰がどれをつけるかを決める。それができたらお面をかぶって動物の真似をしながらマットの周りを回る。好きな動物の真似をするグループもある。

3.タワーづくり
・グループで協力して、マットの上に段ボールややわらかいつみ木を使ってできるだけ高く積む。

 

 

 

 

 

 

【日本女子大学附属豊明小学校】
1.お花紙・海の生き物運び
*帽子にピンク、黄緑、黄色、青、赤、水色のリボンをつけ、1グループ5〜6人に分かれて、それぞれの色のコーンのところのラインに一列に並び説明を聞く。
@自分たちのグループの場所に、ビニールプール、バケツ、水色のお花紙が入った箱をそれぞれ1つずつ運ぶ。
A水に見立てた水色のお花紙を丸めてバケツの中に入れる。放り投げてはいけないという指示がある。
Bバケツにたまったお花紙をビニールプールの中に移す。
C上級生が持っているカゴの中にある海の生き物(イカ、タコ、カニ、ヒトデ、ヒラメ、サメなど6種類)を1種類につき3個ずつ、自分たちのビニールプールのところに持ってきて、入れる。
D全部集められたら、その生き物を別の大きなビニールプールの中に、両手ですくうようにして入れる。
E自分たちのグループのビニールプールの中のお花紙を、もとのようにしわを伸ばして箱の中に入れる。

2.自由遊び

・おままごと、ドミノ、スーパーボールすくい、アクセサリー作り、輪投げの中から遊びたいものを選んで遊ぶ

 

 

 

   

 

最新 久野先生のコラムはこちら (こぐま会HP 室長のコラム)

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関連コラム

 室長コラム 第370号「行動観察で何が評価されるのか」 こちら
 室長コラム 第486号「行動観察の役割が以前より重視されている」 こちら

 

 

 

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